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2011年3月25日金曜日

TNT - ファイアフライ

ファイアフライ

批難の嵐だったTNTの8枚目のフルアルバム「ファイアフライ」である。
個人的に生涯無縁だと思っていたバンドが某雑誌の酷評レビューのお蔭で辿りつく事ができた。
彼らが嫌うようなモダンテイストが満載である。
それまで応援し続けたファンは納得できないかもしれないが、それまでが納得できない私が納得してしまった。
この矛盾たるものが音楽の魅力の一つなのかもしれない。
万人に受けることは不可能である。
ラウド系に転進したとは云え内容は濃い作品だった
プレス群による余計な付着物のような表現には納得できなかった。
とにかく吹っ切れたような魅惑のサウンドに間違いはない。
確かに攻撃的になると凡百のラウド系と比較しても捨て曲は多いし大差は無いが、シンプルなバラード系は聴き入ってしまう。
素直にこの作品に出会えてよかったと思った。

Strapping Young Lad - City(歌舞伎町から超鋼鉄重低爆音)

City (re-issue + bonus)

ノイズ洪水警報だったデビュー作からインダストリアルの極限へと達したストラッピング・ヤング・ラッドの2ndアルバム「 City(歌舞伎町から超鋼鉄重低爆音)」である。
何やっても巧くいく生意気なクソガキことデヴィン・タウンゼントも現在はハゲオヤジ。
エンジニア兼Vo,Gとマルチな才能を存分に発揮している。
化け物ドラマーことジーン・ホグランのタコ足打法も健在だ。
デジロックという新たなジャンルも彼ら無しには語れないだろう。
ブラストビートとコンピューターといった、ありえない衝突感が爽快に脳味噌を突っ走る。
スタック・モジョをスターダムに伸し上げただけの才能はある。
何かに迷ったらこれを聴け!

2011年3月19日土曜日

Anthrax - Spreading the Disease

Spreading the Disease

アンスラックスのセカンド・アルバム、狂気のスラッシュ感染(Spreading the Disease)である。
歌えるボーカルにスラッシュなスピードとリフが交錯する。
ジャケットのようにスラッシュ電流ワールドが炸裂する。
オフザけとスリリングとの入り混じりを聴いていると、様々な感情が蠢いているように思える。
スラッシュ四天王という開拓者が持つ独特のアグレッシヴ・メタルが痛快だった。
テクニック志向でありながらも聴き手を飽きさせないスリリング感が素晴らしい。
最後も社会を小馬鹿にしたようなフェードアウトで去っていく。
遊びのセンスもナイスな良作だ。

2011年3月14日月曜日

Blind Guardian - Imaginations From the Other Side

Imaginations From the Other Side

ブラインド・ガーディアンの1995年発表の5作目のアルバム「Imaginations From the Other Side」
いきなり戦闘態勢から猛突進してくるパワー・メタル。
血管がブチ切れそうになりそうな怒りと勢いの中で蠢く爽快感が意外とはまった傑作集だった。
オーケストラとの壮絶グルーヴの嵐。
刺激に餓えている方は、この毒牙交響楽団に犯されると良い。
切なさは静で、怒りは動と分かり易い展開が良かったと思う。
ラウド系とは違った攻撃的な構築美で、90年代の正当派ヘヴィ・メタルを進化させた名作だ。
気合を注入したい方には最適の1枚になるはず。

2011年3月10日木曜日

Pantera - Far Beyond Driven(悩殺)

Far Beyond Driven

捻くれ、怒り、フラット、人並み外れた感受性の豊かさ。
その暴虐性はリミッターを切りまくりのハイテンション・クラッシャーとでも比喩したくなるほどだ。
モダンに研磨されラウド・ミュージックは新たな領域へと到達してしまった。
邪気溢れたフラストレーションは一体化し、力強い咆哮は聴き手にも飛び火してしまう。
ウィルスと化した制御装置はパッションとなり、そのエナジーは十分過ぎるほど伝わってくる。
ブラック・サバスの枝分かれの最大進化形の回答の一つが本作には秘められている。
デビューから3作全てが新鮮であり、彼らが苦しみぬいた集大成が見事に描かれていた。
素晴らしい名作だ。
これから反撃される方には是非ともオススメしたくなる逸品だ。

2011年3月9日水曜日

Machine Head - Burn My Eyes

Burn My Eyes

破壊工作オタクことロブ・フリン率いるマシーン・ヘッドの衝撃のデビュー作。
80年代ポップを崇拝するロブ・フリンの自己中ワールドは皮肉にも世界とリンクしてしまった。
「パンテラの物真似」というプレス・メディアの批評のおかげで本家と同等の地位へと登りつめた。
薬物依存のドラマーことクリス・コントスはロブの玩具に見えそうだが、やはり巧い。
ロブが土台となるリズムを最初に作り上げ、それを肉付けするクリス。
過去を消し去るパワーたっぷりの怒りにも似たハードコア・メタルが襲来する。
暗黙漂うベイエリア臭たっぷりの骨太サウンドも彼のフラストレーションから奏でられているみたいだ。
モダン・ハードコア推進派の軌跡を本作でも堪能できる。
最初は馴染み難いが、聴けば聴くほど様々なアプローチや世界観が見えてくる。
90年代ヘヴィ・メタルを変えた一角に間違いは無い素晴らしい良作だ。

2011年2月27日日曜日

SLAYER - Diabolus in Musica

Diabolus in Musica

スラッシュ四天王であるSLAYERの7作目のアルバム「悪魔の鎮魂歌(レクイエム) - Diabolus in Musica (1998年)」である。
ベースは既存の突出性なスラッシュ・ビートが交差していた。
しかし漬物程度のお供え物とばかりにヒップ・ホップを取り入れていたことに驚いたのが第1印象だった。
一瞬ではあったが、奇跡のコラボを堪能できた。
華やかだった90年代初期、そして進化論を問われる本作。
少々、ギアチェンジしたものの基本的に何ら変わってない。
軸を振らさずに制限されたコード進行で、これだけのダイナミックな表現をできるとは圧巻だ。
SLAYERには衰退論なんてありえないのだろう。
怒れる大人と云うより、メッセンジャーなのだろう。
溢れ出すエモーショナルが堪能できる。
毎回違ったアプローチで圧倒するエネルギッシュなサウンドが素晴らしかった。

2011年2月22日火曜日

Black Sabbath - Heaven & Hell

Heaven & Hell

80年代初期に流行したしテクニック志向に溺れた中で後期の作品で唯一賛同したアルバムだ。
初期のオジー・オズボン時代を知るファンには納得できる内容ではないと思う。
しかしロニー・ジェームス・ディオのパワフルな歌唱力のみで全てが打っ飛んだ。
佳作レベルの楽曲をロニーの存在感のみで名作に仕上がった印象が強い。
本作は賛否両論的で、個人個人で評価は違ってくるだろう。
オジー論を出すのはフェアではないが、やはりBlack Sabbath名義である以上は初期を継承して欲しかった。
時代柄とは云えトニー・アイオミの感性と聴く側の感性にズレが生じたようにも捉えられる。
個人差はあるだろうが初期と比較するとインパクトが欠けていた。

Stratovarius - Fourth Dimension

フォース・ディメンション

ティモ・トルキ率いるStratovariusの4作目のアルバム。
個人的にはイングヴェイ・マルムスティーンの枝分かれ戦士にしか思えなかった。
本家が怒るのも無理はないはず。
前半はティモ・トルキのテクニカル自己満足世界でトーン・ダウンしてしまった。
ただテクニック信者には共感を得れる内容だったとは思う。
音を楽しむから音楽であって、それは創作側と聴き手で悪い誤差があってはならない。
後の作品で彼は某雑誌にブチギレたが、そのレビュー内容は本作へも訴えかけているようだ。
ただし、後半は素晴らしい楽曲が揃っていたのは救いだった。
批判するのもティモ・トルキが才能あるソング・ライターであるからだ。

2011年1月19日水曜日

Fear Factory - Archetype

Archetype

鋼鉄のようなマシンガンビートと咆哮、ダミ声にメインディッシュは神秘たるクラシックのような歌メロがこのバンドの特徴。
そのスタイルは92年のデビュー当時から何ら変わりはない。
バートンがメロディラインへの比重に拘り、迷走した時期もあった。
テクノロジーに頼らなくても、彼らが持つアイデンティティは揺るがず常に新鮮に味わえる。
唯一残っているモダン・へヴィネス/ラウド・ロックの開拓者達はやはり格が違う。