2011年8月4日木曜日

Prong - Cleansing

Cleansing

切れ味鋭いリフにフラストレーションをかき混ぜたようなサウンド。
独特のザクザク感が食欲をそそる。
計算された怒りはストレートではなく間接的に伝わってくる。
それらがうねるような緩急となり脳味噌が破壊されるような感覚に陥る。
楽曲にも表情があり絶叫、ボキャブラリー、ミステリアスと多面性である。
ニューヨークハードコアを作り上げた礎はモダンミュージックとして継承されている。

Aphex Twin - Come to Daddy

Come to Daddy

異端児騒音交響楽団のリミックス集。
原形を玩具のように弄り倒したアートは新作のようでフレッシュさがある。
ジャケの発想からして、やはり変人の世界はスルメ以上の何かがあるのだろう。
ランダムで押し寄せてくるリズムの嵐は心地良い。
しかし気分が高揚したら展開を捻ってくる。
聴き手はミュージックと思考で感じ得るような高次元サウンドに魅せられる。
難解なのだが自然と入ってくる感覚はアートの配下で緻密に計算されているからだろう。

2011年7月22日金曜日

Beastie Boys - Tour Shot

Tour Shot

『sure shot』のリミックス集とオマケ。
パズルとループを延々と聴かされると活性作用を引き起こす。
作業中や勉強中に投与してみるのもアリだろう。
その点はトランスと類似している。
アルバムでは味わえないバイタリティは集中力を増し相乗効果を得る。
それを狙ってクリエイトされているのであれば3馬鹿ヲタクは天才以外の何者でもない。
しかし、リミックスは彼らからしたら単なる玩具弄りに過ぎないのだろう。
ライブ盤は不要だった。

Skid Row - Subhuman Race

Subhuman Race

モダンなハードロックよりになった本作。
図太いリフが肉付けされ疾走しまくる。
70年代のハードロックが基盤になっている。
そのせいか懐かしくあり、故郷に帰ってきたような感覚だ。
長居は出来ないが、定期的な投与であれば爽やかである。
後半は急激に失速する。

Slayer - Divine Intervention

Divine Intervention

クラッシクから脱却しルーツ回帰とばかりにパンクよりなった。
邪悪さとか怒りなどから来るパワーではなく、70年代パンクにあった反骨心にも思える。
バブルガムパンクと貶していたグリーンデイやオフスプリングに憤りを感じ、本来のパンク精神の回答が本作に凝縮されている。
それは凄まじ過ぎる世界だった。
抑制されているアートだが緊張感ある爆走マシーンは脳内洗浄抜群だ。
4大スラッシュは消滅し、孤高の領域に達した。