2011年2月1日火曜日

Arrested Development

Zingalamaduni

アシッド、R&B、ダブ、ファンクなど様々な音楽をかき混ぜた多国籍ヒップホップ・バンドのデビュー・アルバム。
根底はアフリカン・ミュージックなのだろう。
分析しなくても自然と体感できるメロディーとリズム感。
時代背景が浮かび聴き手独特の感性で浸れる心地良さがある。
素晴らしい作品が正当に認められるというアメリカ社会の背景を感じる。
全体的に静が支配し、その中で徐々に変貌していく展開が素晴らしい。
ダレやすい中盤にシリアスでスリリングな世界が途切れることなく波状攻撃してくる感覚だった。
音楽の魅力が凝縮された傑作集だった。

Haven - Between the Senses

Between the Senses

美しく悲しいポップ・ミュージックが錯綜する。
彼らの世界に惹きつけられる見えない非物質。
溢れ出す才能、潜在意識すらも揺れ動かす感覚。
円熟味という言葉で片付けると後が無いようにも思えるがそうではない。
研磨すればモンスターにも成れるスペクタクル・ポップ。
初期レディオ・ヘッドやmogwaiの世界に近い。
佳作以上に訴えかける何かがある。
悲しい泥沼世界に浸かりたい方にはお勧めの作品だと思う。

Symphony X - The Divine Wings of Tragedy

Divine Wings of Tragedy (Spec) (Dig)

ラウド・ミュージックに支配され衰退したバカテク軍団。
ドリーム・シアターをもパクり何でもありの典型的な失敗作だった。
モダン志向はボーカルへも飛び火し、過去のスタイルそのものも消し去っていく。
テクニック志向の方には最高の掘り出し物なのだろう。
格好いいリフも強引に接着剤で繋ぎ合わせたかのようでアンバラスと化す。
正直裏切られた感が否めない。
前作が際立っていた為、期待度も大きかった。
長編⑧も惜しすぎる。
クリエイターと聴き手の間に誤差が生じた極めて悪い例だろう。
金儲けと進化は紙一重というよりセンスの問題なのか。
彼らは何を求めていたのだろうか。疑問だ。

Amorphis - Elegy

Elegy

予想通りメロ・デスの最果ての地へと到達した。
最早デスの要素はデス声担当のボーカルの存在のみになってしまった。
無駄な贅肉を根こそぎ落とす必要はあるが、名曲『Elegy』を活かす為には捨て曲も必要なのだろうか。
トータル的に見れば前作のほうが可愛げがあった感じもする。
インタビューで語っていたように70年代のプログレを彷彿させる。
80年代AORなども取り入れ、過去の先人達の手法などを事細かく表現している。
悪く云えば古臭いのだが、その古臭さもAmorphisワールドに自然と流動しているところが素晴らしい。

パンテラ - 鎌首

鎌首

過去の3作品で全てのエネルギーを使い果たしたような印象を受けた。
それでも佳作級の楽曲をコンスタントに作れるところは恐れ入る。
ラウド系を追求し厚みを出すためにフィル・アンセルモの咆哮がやや消化不良気味だったと思う。
怒りを攻撃作用としてきた黄金期、未来に何を求め表現していくのか。
要は怒れる大人であり続けれるか?と拷問したくなる。
本作においては迷いが生じて、少々中途半端だったと思う。
エモーショナルとセンスが最大の武器であったが、新たなヘヴィ・メタルを追い求めるあたりは評価すべき点ではある。