2011年4月11日月曜日

Stone Temple Pilots - Shangri-La Dee Da

Shangri-La Dee Da

Stone Temple Pilotsのラスト・アルバム、「Shangri-La Dee Da」。
しかし散らばったアートには魔力は無かった。
90年代の力強さは何処へやら。
スコットの進化とは正反対にバンドはモチベーションを維持できず、名曲はあったものの、アルバムとしては到って普通だった。
しかし最後の残った力を垣間見ることは出来た。
中盤にだが、彼らの意地を感じた。
悪いなりにも微々たる光を確認することができたのは不幸中の幸いだ。

Yes - Fragile

Fragile

1971年発表のYesの4枚目のフル・アルバム「こわれもの(Fragile)」。
煌びやかな異空間を彷彿させる超人サウンド。
ジャズぽいドラム音が好感触だ。
テクニックがメロディとバランスよく噛み合うからこそ癒される。
そこがプログレ・メタルとは少々異なる。
フリージャズのグルーヴに浸る感覚。
そこに異彩なポップが放たれ更なる刺激が体全体に染み込んでいく。
最高の栄養素でありエネルギーとなる。

2011年4月8日金曜日

Black Sabbath - Black Sabbath Vol.4

Black Sabbath, Vol.4

初期ブラック・サバスの第一転換期であった4枚目のフル・アルバム「Black Sabbath Vol.4」である。
真冬の暗黒イズムを連想してまうような闇空間と濃密なグルーヴが躍動する。
際立ったヘヴィ感は無いが、病的のようなドゥーム・ロックとオジーのキャッチーな歌とメロディには切なくなってしまう。
ドラッグで犯されたパッションはモンスターへと変貌し聴き手を圧倒する。
これぞ魔王サウンドではないだろうか!?
裏社会を支配したポップなセンスは抜群だ。
サタニックというのは表面的なキャラクターであり、本質は社会に対する反骨心だったと思う。
前作までのグルーヴ主体から、本作はオジー・オズボンのメロディー・ラインにトニー・アイオミの暗黒リフが絶妙にマッチしている。

2011年4月7日木曜日

Kula Shaker - Mystical Machine Gun, Pt. 2

Mystical Machine Gun Pt.2

Kula Shakerの8枚目のシングル作。
①の「Mystical Machine Gun」でいきなり打っ飛び。
あとは①を生かす為のエキストラに過ぎなかった。

Gong - You

You (Radio Gnome Invisible, Pt. 3) (CCCD)

カンタベリーの雄、ゴングの6枚目のアルバム「You」。
ソフト・マシーンやキャラヴァンとは全く異質の不可解な高次元ファンタスティック・グルーヴが炸裂する。
このミステリアスとボキャブラリーが何故に「you」なのだろうか?
タイトル通りの難解さで、のらりくらりと攻めて来る。
テクノの影響というより、イタリアン・プログレのようなシンセサイザーなどを多用したエレクトロニカ・ミュージックとフリージャズが融合(フュージョン)し合う。
これがゴング・マジックなのだろう。
個人的には現代エレクトロニカの礎を作ったのは、ゴングやイタリアン・プログレ勢ではないだろうか。
実験性も然ることながら、人力とテクノロジーの衝突感が素晴らしい。
気色悪いシンセサイザーとフラットなサックスはお家芸となった。

Filter - The Amalgamut

Amalgamut

フィルターの3rdアルバム「The Amalgamut」である。
前作「Title of Record」ほどの勢いが感じられず、冗長気味で退屈なメローディーだけが虚しく飛び交う。
サビなどのキャッチーな組み立ては巧いが、モダンを重視した分、パンチが感じられなかった。
トータルで聴いても、軸となる旋律が類似しているため、展開が読みやすく退屈だった。
しかしFilter独特のサビメロは終始途切れることは無かった。
コンピュータとの融合も悪くは無かったが、方向性などの迷いが彼らの進化を妨げているように思えた。